Revit虎の巻:正確な敷地を作ろう
国土地理院の正確な地形データをRevitに取り込みたい!
3Dの敷地データを作りたい!!
そんなわけで今回は京都の名所・鴨川デルタを例にとって、国土地理院のデータから地形を作成するにはどうすればいいかを説明していきます。【使用ソフト:Revit、Excel、基盤地図情報ビューア】
敷地作成の基礎編はこちらの記事から!
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地形のデータを用意する
数値標高モデルを入手
まずは国土地理院の基盤地図情報サイトにアクセスします。
リンクを押すとこのようなページが開かれるはずなので、”基盤地図情報のダウンロード”を押してください。
ここから数値標高モデルを入手するのですが、その前に!利用者登録をしましょう。データのダウンロードには必須のものなので、少し面倒ではありますがやってしまいましょう!
基盤地図情報サービスで選択可能なのは基本項目、数値標高モデル、ジオイドモデルの3種類のデータですが、今回使うのは”数値標高モデル”です。その”ファイル選択へ”を押します
するとこのように日本地図が表示されます。はじめは4桁の数字が表示されていますが、拡大していくとさらに細かく分かれて、6桁での表示に切り替わります。
では、ほしい範囲の6桁の番号を選択(ここでは523546とします)して、”ダウンロードファイル確認へ”を押してください。
このような画面が開きますので、ZIPファイルをどちらでもいいのでダウンロードしてください。これで数値標高モデルの入手は完了です。
基盤地図情報ビューアを入手
手に入れた情報がRevitでうまく表示されるようにするには少しいじる必要が出てきます。基盤地図編集用に便利なソフトが国土地理院より用意されていますので、それを使っていきます。先ほど訪れた画面の下の方にあるリンクからビューアおよび取扱説明書をダウンロードできるページへ飛ぶことができます。
ビューアを起動し、左上”ファイル”から”新規プロジェクト作成”を押すとこのような画面が表示されます。
”追加”を押して先ほどダウンロードしたZIPファイルを追加したらOKを押します。読み込みが完了するとこのような画面になっているはずです。
次はデータの加工に移りましょう。
データを加工する
Revitが読んでくれる地形データの形式はCSVです。ここでの手順を大雑把に書いてみると、
①必要な範囲のXYZファイルを生成【基盤地図情報ビューア上】
↓
②拡張子をCSVに変更【ファイルエクスプローラ上(強制的に)】
↓
③それをいじって上書き保存【Excel上】
という流れになります。ではやっていきましょう。
①まず先ほどのビューアで、欲しい範囲をウィンドウいっぱいに開き、”エクスポート”から”標高メッシュをシェープファイルに出力”を選択します。そして出力拡張子が”テキスト形式IDXYZ(*xyz)”になっていることを確認の上、出力してください。この時、”~系”と選択できるところは変更しなくて大丈夫です。
②この操作には特にソフトを使いません。ファイルエクスプローラー上でファイル名の変更をするのと同じ方法で .xyz を .csv と変更します。このとき警告が出ますが、今回やろうとしていることには影響がないのでスルーして大丈夫です。
③まずCSVファイルをExcelで開きます。A~D列の順に、点の名前、Y座標、X座標、Z座標と並んでいます。点の名前は不要なので、A列を削除。
次に、1行目の点が原点(0,0,0)となるようにデータを編集(イメージは平行移動)します。つまり、各点について、1行目の点の座標を引き算したデータを作成します。(この操作を飛ばしてもRevitが自動で地形の点群を動かしてくれますが、Excel上で先にやっておいたほうが処理は早いかと思います。)
D1に、”A1-A$1″と入力、エンター。
それをE1,F1に対してオートフィル。次のような画面になります。
D1~F1を選択した状態で下方向にオートフィル。これはオートフィルハンドルのダブルクリックで一発ですね。
この状態でD列からF列のセルに表示されているのは、式の計算結果です。なので、これらを改めて数値データにする必要があります。D列からF列までを選択、カットしたあと、A1セルを選択した状態で左上の”貼り付け”から、”値の貼り付け”の”値”を押します。
そしてA列とB列の入れ替えを行います。データをX座標、Y座標の順にするためです。これでデータの加工が終わりました。
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Revitに読み込む
地形を操作するので”設計GL”を開いておき、”マス&外構”タブから”地形”を押します。
そして”読み込みから作成”から”点ファイルを指定”を選択し、先ほど作ったCSVファイルを読み込みます。※ExcelでCSVファイルを開いたままの場合は読み込めない可能性がありますので、Excelは閉じてください。
読み込みが完了したらこのような画面になります。まだなんだかよくわからないですね。チェックマークを押して修正タブを終了したら、左下ツリーの”3Dビュー”から”{3D}”を開いてみましょう。
できてました!
まとめ
事前準備はかなり複雑になってしまいますが、正確な敷地データの上で設計を進めていけることは案のリアリティを考えると非常に大事なことかと思います。
一度作ってしまえば長く使えるデータではあると思うので、手間を惜しまずぜひ挑戦してみてください!!
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