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複雑な図形や人物の添景も一瞬で切れる? レーザーカッターをつかってみよう! その①

こんにちは!今回はデジファブ記事第二弾、レーザーカッター編です!

「デジファブってなに?」という方はこちらの記事をご覧あれ↓

今回はデジファブを代表する機器、レーザーカッターの有用性をどどんとご紹介していこうと思います。

それではさっそくいってみましょう。

 

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レーザーカッターとは?

とはいえ「レーザーカッター」の名前を聞いたことがない方もいるはずなのでまずはその紹介を。

「カッターナイフ」がナイフで部材を切断できる道具であるように、レーザーカッターはレーザー(熱線)で部材を切断することが可能な道具です。

とりあえず見た方が早いでしょう。この動画をごらんあれ。

まずはこの圧倒的な切断速度!そして切断の精密性!…とてつもない機械がこの世にはあるもんだなあ、と思うことでしょう。

実はこのレーザーカッター、すでに建築材料や模型材料の切断においても使われ始めており、デジファブの普及に伴い今後の建築設計に大きく影響していくこと間違いなしの代物です。

学生のみなさんは主に模型作りに使っていくことになると思います。

 

ざっくりどう使えばいいのか

カッターナイフで模型を切るとき、切断のガイドとなる線を出すために図面などを印刷し、型紙として模型材料に張り付けて切る、なんてことが通例だと思います。

レーザーカッターも同様にして切断したい線データをもとに切断する座標と図形を認識しています。CADやIllustratorなどを用い、切断するための線データを作成できればどんな形も思いのままに切ることができます。では、レーザーカッターをつかうことで私たちはどんなことができるのでしょうか。

 

設計終了と同時に模型を組み始められる!?

ためしに、ARHCICADでつくった建築を、切断できる線データとして表現していこうと思います。難しい言い方をしてしまいましたが、模型の型紙をつくるのと要領は同じです。

①モデリングの解体→オブジェクトの仕分け

別名保存したモデリングを、模型をバラすようにして解体、仕分けしていきます。仕分けは大きく分けて2グループ。それは屋根&スラブのグループとその他のオブジェクトのグループです。

↑仕分けしたものがこちら

②図面化

つぎに各オブジェクトを輪郭線で表現します。

屋根&スラブグループは平面図から、その他グループは立面図から。斜めのオブジェクトは回転してやれば輪郭線が出せます。当然ARCHICADのみでなく同様の操作が他のCADでも可能でしょう。

③Illustratorに書き出し

線データを書き出し、アートボードにまとめます。ここから少しの編集を加えれば、動画のようなすさまじい速さの切断にはいることができます。

…お気づきでしょうか?

つまりモデリングができていさえすれば一連の流れはたった5分ほどでできるのです。

したがってモデリングの終了=設計の終了→模型の切り出し完了まで、レーザーカッターを使えば1時間を切るなんてことも。これはとんでもないことではないでしょうか?

 

曲面デザインも簡単に模型化可能!

Rhinocerosでつくった曲面モデリングに対し、展開図を出力できるコマンドがあります。unrollSrfというものです。使い方は過去の記事でご紹介しています。

さてこのunrollSrf、型紙をつくったはいいが曲面が複雑でうまく切れない…なんて場合にレーザーカッターが役立ってくれます。

 

人物の添景も作成可能!

市販の人物の添景、すごく高いし量も少ないとおもいませんか?断面図でよく使われるような人物の添景のパスデータがあれば、安価に、大量の人物の添景をつくることもできます。

 

ちなみに材料はMDFなどの合板がおすすめです。

 

複雑な図形も容易に切断可能

みなさんご存知のルーブルアブダビ。このドーム天井は正12角形ユニットの3層構造になっているのですが、こんな建築の模型は正直手ではでつくれません(少なくとも私には…)

そんなときにはレーザーカッターを頼りにできるでしょう。どんな複雑な架構であれ、展開図が求められれば一瞬で済むのですから!

 

模型の素材にこだわりぬける

ついつい、模型材料にはスチボやスチぺといった切りやすい紙の部材を選択してしまいがちです。しかしレーザーカッターを使いこなすことができれば、木模型、アクリル模型といったオシャレでコンセプチュアルな模型や、それを型枠にした石膏模型やコンクリ模型などといった時間のかかる模型も比較的簡単に制作することができます。

素材の自由度が増して、かつ作成にかかる時間を節約できる、このいいとこどり感が筆者個人としては最もアツい部分です!

 

まとめ

以上、今回はレーザーカッターというものについて、およその長所とそれを使ってできることについて説明させていただきました。

次回の記事にて、レーザーカッターを具体的に使用する方法についてご紹介しようと思います。

つづきはこちら↓↓

それでは!

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