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建築業界のこれからと、学生のうちに学ぶべきソフトのすすめを独断で紹介してみる

こんにちは!

今日はいつもと少し違う角度からお話してみたいと思います。

最近いろんな人と会ってお話しすることが多くなりまして。

建築家の方、ゼネコンの方、CADメーカーの方、施工監督の方などなど。。

そんな様々な方からリアルな建築業界のお話を伺ったり、これからどうなっていくんでしょうねぇ。という話をする中でなんとなく僕の中で見えてきた、

・建築業界のこれから

・じゃあそれを踏まえて学生のうちに何を勉強しておいたらいいの?

ということに対する僕の意見を書いてみたいと思います。(※完っっ全に独断と偏見です、あらかじめご了承ください。笑)

 

過去に書いたこちらの記事もぜひご覧ください!↓↓

 

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建築業界の方向性

まずはこちらをご覧ください。僕から見た建築業界の勢力図のようなものです。

建築業界には大きく2つの軸があると考えてます。

それが、経済性創造性です。

 

1つの建築を建てるのに数千万円から数百億円、関わる人の数は他の業界とは比べようもないほどに多く、建築という商品の寿命の長さ、全てにおいて他の分野とは違うのが建築です。

そしてその規模の大きさゆえ、建築はあらゆる経済活動の拠点となります。

そういう意味で、建築が経済のルールから外れることはありません。

建築を利益を生み出す装置と捉えると建てることは投資であり、その後にその建築を使うことでその投資を回収し、利益をあげることとなります。

『いかに利益をあげるか』がクライアントの要求であるならば、建築の分野でできることは『建設コストの削減』です。

建築という分野はまず、経済性=建設コストの削減という方向性で進化し続けることでしょう。

そしてその方向性の最先端に君臨しているのがゼネコンです。

 

一方で、建築は経済活動の箱としてだけでなく、ある種の芸術作品としての側面も持ち合わせます。

だからこそ優れた建築は世界中で観光地となり、多くの有名建築のように人の心を打つ力を持っています。

それは経済的な合理性とは相反するもので、建築を運用してどう価値を生み出すかではなく、建築そのものが持つ価値を高めるために創造的な建築を作り上げていくという考え方があるわけです。

建築に芸術としての側面があり、どれだけお金がかかっても良い建築を作りたいという思いをもつクライアントがいる限り、創造性を追求していく方向性の進化もまた無くならないものだと思います。

そしてこの方向性を担うのが、いわゆるアトリエ事務所ではないでしょうか?

 

あなたはどちらに進みたい?

さて、あなたはどちらの方向性が好きですか?あるいは、就職先として考えるならどちらを選びますか?

僕はこの選択に正解はないと思っています。ただ純粋にどちらが好きか、どちらを追求したいかという好みの話です。

 

近年の大きな動きとして、この2つの方向性の進化にIT化が絡んできていることがあります。

それぞれの方向性での進化をサポートするように、ソフトも進化を遂げてきています。

以下では、あなたが進みたい方向性に応じたオススメのソフトの紹介をしていきたいと思います。(※繰り返しますがあくまで独断です)

 

効率主義、もっとローコストで建築を届けたい


こちらの方向性を追求したいあなたが学んでおくべきはなんといってもBIMです!!

BIMといえばこのソフト、ARCHICADREVITですね。

BIMとは、Build Information Modelingの略です、と言われてもピンと来ない方も多いと思います。

建築って、めちゃくちゃたくさんの情報を持ってますよね?

・縦、横、高さの3次元情報、寸法情報

・構造の情報

・室内環境(風・音・光)の情報

・素材の情報(メーカーや型番)

・金額の情報

などなど。

これらを全て1つの3Dモデル上に格納してしまおう!というのがBIMの基本的な考え方です。

今まではどうしていたかというと、空間情報は3Dモデルで、室内環境はシミュレーションデータとして、素材や見積もりなどは膨大な量の表資料として、個別で管理されていたわけです。

それが1つのプラットフォーム上で管理されることで業務がドンドン効率化していく。

まさしく経済性のための進化というわけです。

 

ARCHICADとREVITはどちらもBIMソフトですが、3DCADとしての側面ももちろん持っています。

学生のうちには上記のソフトを使って3DCADとしての機能(縦、横、高さの3次元情報、寸法情報)を使えるようになっていれば十分でしょう。(逆にその他の情報を使うような場面もないかと思います。。笑)

基本となる3Dを作る機能を押さえておいて、その他の情報のいれ方などは会社に入って実務経験を積みながらマスターしていくのが良いのではないでしょうか?

それぞれのダウンロードリンクはこちら↓↓

・ARCHICAD(https://www.graphisoft.co.jp/education/)

・Revit(https://www.autodesk.co.jp/education/free-software/revit)

 

創造性至上主義、まだ見ぬ形を生み出したい




クリエイティビティに満ちあふれるあなた!あなたにオススメしたいのはこの3つです!

Rhinoceros

Grasshopper

FUSION360

 

創造性の原点は、昔の建築家が自分の頭の中をスケッチに書き起こしたものにあると思います。

そして、それは様々なソフトが出てきた今も変わっていません。

自分の頭の中を、手書きで紙に表現するのか、マウスとキーボードを使ってモニターの中に表現するのかの手段の違いでしかありません。

ただし、注意しなければならないのは使うツールによっては創造性に制限がかかってしまうことです。

ソフトを開発する際には、

こういう場面で使うだろうから、こういう機能を盛り込もう。

この形状を作ろうと思うと、あの機能とこの機能を組み合わせたらいけそうだな。

など、開発者の頭の中で想像し得る場面に対応するように開発されているわけです。

だから、開発者も想定していなかった新しい形を作ろうと思うとそれができなかったりする。

自分の頭の中をどの程度直感的にモニターの中に表現できるか

機能の限界のせいで創造性に制限がかからないかどうか

これが今回のソフトの選定基準です、

ちなみに、

Rhinocerosは豊富な三次曲面生成のツールが自慢の3Dモデリングソフト

grasshopperはプログラムを自分で自由に組むことでパラメーターによって形を制御(パラメトリックデザイン)できるようになるRhinocerosのプラグインソフト

FUSION360は、Tスプラインというより直感的な操作によるモデリング手法を実装したソフト

という特徴があります。

FUSION360に搭載されているTスプラインは本当に面白い機能なので、近いうちにまた改めて紹介しますね^ ^

それぞれのダウンロードリンクはこちら↓↓

・Rhinoceros(https://www.rhino3d.com/jp/sales/asia/Japan)

・Grasshopper(https://www.rhino3d.com/download/grasshopper/1.0/wip/rc)

・Fusion360(https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/students-teachers-educators)

 

以上、いかがでしたでしょうか?

この記事を読んで、ただ闇雲にソフトの使い方を勉強するのではなく、自分の進みたい先を見極めた上でそのための最適なソフトのスキルを身につけるきっかけになれば幸いです。

それでは!

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