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【初学者向け】設計課題に使えるコンセプトの引き出しを作るための本

こんにちは。やまちゅう(@sosoyamachu)です。

 

この記事では、建築設計を学び始めたばかりの学生に向けて、

「設計力を身に着けるため、最初に読むべき本」を紹介していきます!

 

この記事を読むことで、

「良いコンセプトが浮かばない」

「そもそも設計って何をすればいいの?」

という状態から、

 

「図面ってこうやって考えればいいんだ!」

「コンセプトを作る方法がわかった!」

と、設計課題に対する自信が付くようになります。

 

またこの記事で紹介する本は、

僕が学部時代に1000冊の本を読んだ経験から、

・まず一番最初に読むべき本

・紹介するそれぞれの本の読み方

・その本を読んで取り組むべきワーク

まで、順を追って詳しく説明しています!

 

ぜひこの機会に設計の基礎力を身に着けて、

周りよりも一歩リードしましょう!

 


 

 

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「図面でひもとく名建築」

一番初めに初心者に強くオススメしたい本は、「図面でひもとく名建築」です。

 

有名建築の図面から、クイズ形式で設計のヒントを考えることが出来、初心者には非常にわかりやすく、読んでいて楽しい。

 

個人的にはこの本を読んで初めて、図面の見方というものを感覚的に理解した経験があります。

「あ、図面ってこうやって見ればいいんだ」と思わされた、取っ掛かりを学ぶために最適な本と言えます。

 

「図面を読む眼」を養うと同時に「有名建築で使用されているアイデア」を理解し、自分の引き出しにすることが出来る、非常にオススメしたい本の一冊です。

 

「名作モダン建築の解剖図鑑」

次に紹介するのは、「名作モダン建築の解剖図鑑」。

 

 

世界の名作といえる建築について、簡単なスケッチと、建築がその形となった根拠のかなり具体的な説明がまとめられています。

まさに、「建築の解剖図鑑」と言える一冊。

 

名作と呼ばれる建築についてのこだわりや解法が詳しく説明されていて、プレゼンボードを読んでいるような楽しさがあります。

 

また、わかりやすいスケッチやダイアグラムによる表現は、そのまま自分の設計における表現としても参考になります。

 

 

「断面で読み解く世界の建築」

続いて紹介するのは、「断面で読み解く世界の建築」。

 

建築初心者にとって、断面図をデザインするというのはイメージが付きづらいと思います。

もしくは平面図ばかりを考えていた結果、「いざ断面図を起こしてみたらなんかダサくなった…」という経験がある建築学生は多いと思います。

そこで優れた建築の断面図から学び、そのデザインのコツを掴んでおく事が重要になってきます。

 

具体的なこの本を読む上での着眼点としては、

・縦や斜め方向で何と何が繋がれているか?

・天井や屋根の中はどう描かれているか?

・縦方向に人はどのように移動するか?(エレベータ?階段?スロープ?そしてそこから何が見えてどのように動く?など)

・1つの空間に自分が立っている事をイメージした時、どのように感じられるか?
(「この空間は他の空間より開放的だな~」「ここからあれが見えそう」など)

等が挙げられます。

 

※※ただ1つ注意しておきたい事としては、この本で紹介されている建築の断面は、かなりキャラが強い(個性的すぎる)点があります。

そのためそのまま自分の設計に用いようとすると、設計を指導する先生方からすると、「あ、これロンシャン礼拝堂の窓参考にしたな」「これは仙台メディアテークの柱パクってるな」などと簡単に見抜かれてしまします。

そうではなく自分が設計において応用する際には、「なぜその形になっているのかを理解できているアイデアを応用する」という姿勢が重要です。

 

そのような姿勢を持った時、おそらくロンシャン礼拝堂の窓などを理解する事は、初心者には難しいかもしれません。

そのため、初心者が断面で学ぶこととしてはまだ、よりシンプルで大まかな考え方に終始する事になると思います。

それでもいいのです。最初はそのような、「大まかな理解」を重ねることが大事です。そこから少しずつ理解を深め、建築を視る解像度を上げていくことを愉しんでいきましょう。

 

まずは「断面で読み解く世界の建築」を読んで、「断面もデザインする姿勢」を養い、周りと一歩差をつけましょう。

 

 

建築作品集の雑誌

最後に紹介するものとしては、「建築作品が載っている雑誌」をオススメして行きたいです。

初心者にもわかりやすく、設計を考えていくうえで重要な、「問題ー解法ー形」の一貫した知識セットで学ぶことが出来ます。

建築作品雑誌を読み込んでいく経験を重ねると、設計課題の問題文を読んだ瞬間に、「あ、このテーマならあの建築のあのコンセプトが使えそうかも」というアイデアが浮かぶようになってきます。

具体的に、初心者へオススメしたい雑誌としては、「新建築」、「住宅特集」、「GA」、「a+u」などが上げられます。

 

特に、最初に取り組む課題としては、多くの大学では住宅のトレース&設計が多いと思うので、住宅作品をまとめている「住宅特集」がオススメです。

 

またこれら建築初心者向けの雑誌として、現在別の記事も執筆しています。

 

別記事「[初心者向け]建築作品雑誌を読もう」(To be continued)


さらに、設計課題を一年以上経験した人へ「中・上級者向けの設計にオススメの建築雑誌の解説」(To be continued)としてもまた別の記事を書いています。

 

 


最後に:実際に手を動かして模写してみよう!

ここまで、設計課題に使えるオススメの本・雑誌を紹介してきました。

 

最後にはなりますが、もう一点お伝えしたいことがあります。

 

それは、「建築の図面や写真を見て、実際に手で書き写してみよう!」という点です。

 

ただただ漫然と図面を眺めているだけでは、実際あまりいいアイデアの引き出しを作ることは出来ません。

 

 

 

 

建築を深く考えていくためには、このような「手を動かし、眼でよく見て、なぜこうなっているのかを考えるプロセスが非常に大事になって来ます。

自分の好きな建築作品を選び、アイデアを自分の血肉にするために模写に取り組みましょう!

 

 

(この記事では、実際に僕が模写を実践しながら、その取り組み方や意識とよいポイントを写真付きで解説していきます。お楽しみに!)

 

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